アズールレーンを語る

アズールレーンの攻略・プレイ感想を書き連ねていく

アイリスイベント「神穹を衝く聖歌」全文書き起こし②【秘密】~【神穹を衝く空想】

 

 

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【秘密】

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トゥーロン港、過去にて 

ル・テリブル「温かい日差し、心に染みる海と土の匂い。甘くてとろけるダンケルクさんの手作りお菓子。今日も一日エレガントに過ごせそうですね。」

ルビニャート「テリブルちゃん。おはようございます。げほげほ・・・すみません、ルーちゃんとやってみたかったマジック、失敗しちゃいました・・・」

ヴォークラン「ごめんなさい!それは本当に私の冗談だよ!信じちゃダメだよ!タルテュもなんでルーちゃんを止めなかったの!」

タルテュ「あっ、ごめんなさいヴォークラン、今何か言いました?」

ヴォークラン「ああもう!もうタルテュのことなんて知らない!みんなの手伝いしてくる!」

ル・テメレール「げほげほ・・ヴォークランちゃん、がんばってー!」

ヴォークランダンケルクさんは今厨房にいるかな?うん!ちょっとそっちに行ってくる!」

ル・テリブル「はああ・・・・」

ラ・ガリ「楽しそうにしているみんなと、暇すぎて錆びつきそうなあたし・・・テリブルちゃん、リシュリューがどこにいるか知ってる?」

アルジュリー枢機卿なら、確かあっちのテーブルに・・・?あれ・・・?」

ル・テリブルリシュリューさんなら教会に行きましたよ」

ラ・ガリ「おっ、Merci~。あrジュリー、ちょっと気になることがあるんだけどさぁ・・・」

ル・テリブル「・・・・これ、熱すぎません・・・?」

ル・マラン「そこにいるのは・・・ラ・ガリソニエールさんにアルジュリーさんですか、こんにちは」

ラ・ガリ「マランちゃんじゃない!お茶会に行かなかったの?」

ル・マラン「いきたかっ・・・コホン!いいえ、私は巡視当番の任務があったため今回は不参加といたしました.。ですがご心配なく。私の分のお菓子はテリブルが持ってきてくれますので」

ラ・ガリ「そうなの?せっかくみんな集まってるし一緒に遊んだほうが楽しいよ?」

アルジュリー枢機卿はこの中にいる?」

ル・マランリシュリュー様なら・・・」

ジャン・バール「姉さんは本部に出頭している。用があるなら伝言するぞ」

ラ・ガリ「ジャン・バール?あ、別に大したことないよ?お茶会の主催がいつまでも戻ってこないのが気になっちゃって」

ジャン・バール「そうか?ならお茶会にもって楽しんでくれ・オレは別の用で急いでる」

ラ・ガリ「ありがとうジャン・バール!じゃああたしたちも戻るね」

ラ・ガリ「相変わらず紅茶を淹れるのが上手いね!あたしこういうの全然ダメなのに」

アルジュリー「落ち着いて淹れれば誰だってこの程度できるわ。いつもそそっかしそうなあなたにはちょっと難しいかもしれいけど。」

ラ・ガリ「そうなの?まあ別にあたしが淹れなくてもみんなが淹れてくれるからいいや」

アルジュリー「ふふ。で、枢機卿への用って何?」

ラ・ガリ「「アッチの仕事」の友達から、鉄血でなにか動きがありそうって聞いたの。それを上層部に報告したら、これ以上踏み込むなって「ふーん」って感じだけど。リシュリューならもしかして何か知ってるかなーって思ったの。まああくまで好奇心だけどね。」

アルジュリー「・・・鉄血との戦争勃発の可能性。」

アルジュリー「(あまり考えたくないけど、リシュリューとジャン・バールも確かそう口にしていたわね)」

ラ・ガリ「今はまだ平和だけど、多分すぐ楽しくなるよね。ほら、楽しい硝煙の匂い、するし」

アルジュリー「それはルビニャートたちのマジックによるものではなくて?・・・おかわり、いるかしら?」

ラ・ガリ「はーい」

聖堂の島・少し前

アルジュリー「・・・いけない、昔のことを思い返してしまってたわ。ヴォークランとラ・ガリソニエールはもう出発したし、私も早く準備しないと」

アルジュリーが部屋から出ようとしたその時、ある人物が扉の前に現れた。

ガスコーニュ「護教騎士アルジュリー、本部からの秘密命令の受領を求む」

アルジュリー「・・・本部から?やはりあなた、ただの助っ人ではないようね」

アルジュリーは無表情な少女 ‐ ガスコーニュから小さい箱を受け取った。精巧な装飾が施された古めかしい小箱だが、どこか違和感を覚えた

アルジュリー「(かなり年月が経ってるアイリスの箱・・・ヴィシア聖座の装飾は後でつけられたのね。開けた痕跡がないから、この子も中身は知らなそう)」

箱を開けると、そこには小さなメモと装置が入っていた

アルジュリー「(聖座からの密令、ね。一体どういう・・・)・・・・!」

【聖堂の扉】

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聖堂の島・近海 

ヴィシア艦隊の行動を無視し、アイリスとロイヤルの連合艦隊が聖堂へと進む。建物の陰に配置された防衛施設を避けつつの行軍となるため速度は多少遅いが、聖堂への接近に成功した。

ベアルン「急ごしらえの小型防衛施設が密集していますね。聖堂の要塞化を試みたようです」

ル・テメレール「今までの支援砲撃はまだ本気じゃなかったってこと・・・?」

ベアルン「いいえ。今までのも含めて、要所要所に砲台をうまく設置して火力を極めて効率化していただけです。しかし、水上戦力が見当たりませんが・・・」

ル・テメレール「私たちが聖堂を占拠したら、向こうも戦う意味がないでしょう?やっぱりアルジュリーさん、本気でみんなとは戦いたくないのね・・・」

ジャンヌ「そう信じたいのですが、アルジュリーさんとて聖座の騎士です。そう易々と膝をつくとは思いません。それに鉄血がこの海域に接近できないとはいえ、監視の目がないとは言い切れません。」

イラストリアス「しかし、私たちの接近を許す理由は何でしょう・・・さっきの艦隊が私たちの戦力分断を狙っていたとしたら次の策もあるはずです・・・嫌な予感がします」

リシュリュー「・・・同感です。聖堂の防衛施設を背に徹底抗戦して、さっきの艦隊を引き返させて挟み撃ちする展開も考えましたが。それでもこの距離で直接抗戦すると、聖堂に流れ弾が飛んでいってしまいますが・・・」

イラストリアスリシュリュー様、ヴィシアの艦隊が・・・」

ベアルン「ついにお出ましですね。リシュリュー様の言った通り、聖堂のことを考えるとここまでが限界でしょう」

リシュリュー「ヴォークランが量産型を率いていますね。前衛艦隊、迎撃をお願いしますー深追いをしないように。主力艦隊はこのまま前進してください。」

イラストリアス「フォーチュンさん、私の護衛は大丈夫ですから、アイリスの艦隊と一緒に出撃していいですよ」

フォーチュン「は、はい!」

ジャンヌリシュリューさん、イラストリアスさん、またのちほど」

リシュリュー「ええ、気を付けて」

 【説得】

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ヴォークラン「ふっふん!このヴォークラン様が率いる、強化ヴィシア無敵量産艦軍団の力を見よ!」 

ジャンヌ「ヴォークラン様が率いる、強化ヴィシア無敵量産官軍団・・・!なんて恐ろしく力強そうな敵・・・!」

ヴォークラン「わわ!?今のはただの思い付きだから真に受けないでよ!こっちが聞いてて恥ずかしいよ・・・ションボリ・・・」 

ジャンヌ「あはは…では改めて・・・アイリスにお戻りください!私たちは戦うべきではないのです!」

ヴォークラン「き、気持ちは嬉しいけど、私だってヴィシアの栄光ある護教騎士のひとりだから、流石にいきなり「こうさーん!」ってするわけにはいかないのよね!・・・でも別に戦いたいわけじゃないよ?ジャンヌさんたちこそ、そのまま引き返してこの海域なら離脱してくれれば追わないってアルジュリーさんにも言われたし」 

ジャンヌ「・・・すみません、それはできない相談です。私たちとて、やるべきことが・・・」

 ヴォークラン「んーどうしようかな。そうだ!艤装を使って戦うんじゃなくて、普通に一騎討ちで勝負するのはどう?」 

ジャンヌ「剣での勝負ですか?良いでしょう、このジャンヌ・ダルク、全力でお相手し・・・」

ヴォークラン「なくていいから!私が負けるに決まってるじゃない。それ・・ただ言ってみただけだよ」 

ジャンヌ「そうなんですか?すみません、察せられなくて・・・」

ヴォークラン「ジャンヌさんだから大丈夫だよ!って、ルーちゃんたちも攻めてきてる?!」 

ジャンヌ「一騎討ちしないのならば、普通に戦わせていただきます!」

ヴォークラン「ええええ!?せ、戦闘準備ぃー!」 

 【信頼できる仲間たち】

 

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ヴォークラン「この大型駆逐ヴォークラン、簡単にやられるとは思わないことよ!ビーちゃん!」 

ルビニャート「こっちの「マホウ」を完全に回避できたのですね、ですが本番はこれからー!」

ヴォークラン「本気を出されちゃ困るよ!ええい、くらえ!」 

 --!

ル・テメレール「ヴォークランちゃん、ずっと距離を取ってぐるぐると回っているから、艤装の動力部を狙いづらいよ!」

ジャンヌ「こちらの意図がバレたのでしょうか。アルジュリーさんもきっとそえれを分かっててこの配置を取ったのですね」

ジャンヌ「(バレたからには仕方ありません。量産型を掃討しつつ、ヴォークランを包囲します!)」

ジャンヌ「みんな、損傷状況の報告をお願いします!」

ル・テメレール「ル・テメレール、状態良好!すごく軽微な損傷が何カ所かあるけど大丈夫!」

ルビニャート「こっちも大丈夫です。戦闘継続に問題ありません」

フォーチュン「ふぉ、フォーチュン、二番砲塔にダメージ・・動力部も損傷が・・・」

ルビニャート「フォーチュンさん・・・」

ジャンヌ「(今回の作戦、アイリスの子が前衛として前に出ているのに、損傷はロイヤル艦に集中している。つまり・・・)」

フォーチュン「うぅ・・・」

ル・テメレール「ヴォークランちゃん、なんで・・・?」

ジャンヌリシュリューさん、すみませんー戦闘方針を変えます!急所を外すのに変更はありませんが、兵装を狙ってください!」

ルビニャート「ロイヤルの子だって傷つけちゃダメですからね・・・!」

 【フォーチュン】

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ヴォークラン「アルジュリーさん、その・・・さすがに私一人で前衛全員を相手するのは無理だよ・・・」

アルジュリー「無理があるのは分かっているわ。だから回避に専念して、狙うならロイヤル艦を集中して狙って」 

ヴォークラン「それはそうするけど、向こうが撤退してくれない時はどうする・・・?」

アルジュリー「そのときは私がフォローを入れるわ。あ、そうだ。潜水艦に気を付けてちょうだい」 

ヴォークラン「潜水艦?このあたりにヴィシアか鉄血の潜水艦がいるの?」

アルジュリー「それはまだ秘密かな?とにかく、気を付けて」

ヴォークラン「了解!アルジュリーさんの作戦だからきっと上手くいくよ!任せて!」

ーー!

ヴォークラン「(回避に専念するって言っても、なんか向こうも急に本気になってない!?やっぱりロイヤル艦だけを攻撃してるのがバレたかな・・・向こうにとってはロイヤル艦は友軍だし、流石に放っておくわけにはいかないよね・・・ええと、そろそろアルジュリーさんの「フォロー」がくる時間だし、タイミングを見て撤退しよう!)」

ルビニャート「これが本当の「マホウ」・・・じゃなくて、攻撃よ!」

ヴォークラン「(わわ!?しまった!アルジュリーさんの作戦を考えてたらビーちゃんが・・・!)」

ルビニャート「外れましたか・・・!ヴォークラン、どうしました?あなたまでタルテュみたいに考え込んで・・・」

ヴォークラン「なんでもないよ!そろそろ時間だから・・・えい!」

ルビニャート「ヴォークラン!・・・これは・・・」

ジャンヌ「煙幕散布!ヴォークラン、逃げるのですか!」

ヴォークラン「だって勝てっこないんだもん!」

ルビニャート「ヴォークラン!待って!」

ジャンヌ「ルビニャート!リシュリューさんに深追いしないでって言われましたよね?陣形を立て直して!」

ル・テメレール「結局ヴォークランちゃん、何しに来たのかな・・・」

ジャンヌ「わかりません。リシュリューさんたちはもう聖堂に進んでますし、こっちにもダメージがーいいえ、あります、ね・・・」

フォーチュン「あ、あの・・・」

ル・テメレール「フォーチュンちゃん、損傷は大丈夫??」

フォーチュン「だ、大丈夫です・・・ありがとうございます・・・気を使わせてしまいましてごめんなさい」

ルビニャート「どうしました・・・?急に」

フォーチュン「え、ええと、フッドさまたち、ヴィシアの子にひどいことをしました・・よね?わたしが言うのは差し出がましいことですけど、ロイヤルの一員としては、その・・・せっかく戦闘に参加したのに、みんなに守ってもらって・・・それに、ロイヤルがみんなのことを疑ってるって思われたら残念だなって・・・よ、要するに。陛下もロイヤルも、イラストリアスさんも決してみんなを疑っていません・・・!すべてはきっとカンレ・・・運命・・のはずです!ごめんなさい・・!」

ジャンヌ「・・・・・ええ、分かっていますよ。リシュリューさんもきっとそれが分かってて、ロイヤルと協力したのです。」

フォーチュン「は、はい・・・」

ジャンヌダンケルクさんの件は、確かにロイヤルに非がありますし、リシュリューさんも申し訳なく考えています。ですが・・・私たちは、立ち止まるわけにはいきません。アイリスは一つであるべきです。そして、本国を鉄血に掌握されているような状態では、アイリスに未来はありません。 -ですから、今は共に、戦いましょう」

フォーチュン「ジャンヌさん・・・はい!」

ジャンヌ「ヴィシアの艦隊は撤退しましたし、そろそろこちらもリシュリューさんたちのもとに戻りましょう・・・っ!?」

【神穹の壁】

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聖堂の島・近海

 リシュリュー「ジャンヌより連絡がありました。ヴォークラン隊を撃退し、今から合流する、と。フォーチュンを狙う動向が見られましたものの、損傷は軽微、戦闘継続に問題なし - と」

イラストリアス「ふぅ・・・フォーチュンを守っていただき、ありがとうございます。リシュリュー様。向こうは一体何を狙っているのでしょうか・・・聖堂を守るにしても、私たちを撃退するにしても、この動き、あまりにも難解すぎます・・・もしかして、メンタルユニットで強化された量産型艦も聖堂となにか関係があるのでしょうか」

リシュリュー「(さっきベアルンからもロイヤルが調査を始めていると聞きましたし・・・隠し通すのはやはり難しいでしょうか) 実は、聖堂には私たちアイリスの「秘蹟」がー」

リシュリューが話し出そうとした瞬間、聖堂の島を中心に、眩しい光が放たれ、周辺海域に降り注いだ。見上げると、空には光のドームーまるで聖堂の穹窿のように辺りを覆いながら、絢爛で神々しく輝いている。

イラストリアス「これは・・・なんて美しい」

ーまさしく神の御業だと錯覚させるような美しい光景だ。連合艦隊のメンバーたちは、この超常現象に目を奪われ思わず航行を止めた

リシュリュー「「神穹の壁」・・・聖堂の秘蹟の文献にのみ登場する神の防壁・・・」

イラストリアス「あの聖堂は、私たちの想像を超えた存在なのでしょうか。リシュリュー様、もしやヴィシアと鉄血はこれを目的に聖堂を手に入れたのでしょうか」

リシュリュー「その可能性はあります・・・本当に、実在するとは思いませんでした・・・・(鉄血の技術でそれに似せたようたものを作った、という線もありますが・・・しかしなぜ・・・)」

ジャンヌリシュリューさん、この壁は・・・アイリスの「神穹の壁」は実在したのですか?!こちらの進路が完全に塞がれました!」

リシュリュー「落ち着いてください。ジャンヌ・ダルク

ジャンヌ「は、はい!・・・すみません、取り乱してしまいました・・・」

リシュリュー「確かに「神穹の壁」はアイリスの文献に存在し、そしてそれを再現しようとした計画も存在していたかもしれません。ですが私たちの知っている通り、そのような兵器の存在は確認できていません。したがって、ここは外見に惑わされることなく、状況で考えるべきです。「神穹の壁」に決して触れないでください。落ち着いて聖堂への道を探しましょう。そこで合流です」

ジャンヌ「はい!了解しました!」

リシュリュー「「神穹の壁」が展開されると、次なる秘蹟もまた現るー伝承ではそう書かれていたはずです」

イラストリアス「それは、どんな・・・?」

リシュリュー「ええ、確か「神の光が全てを焼き尽くす」と書かれていましたが・・・今の状況を見る限りたしかに「そんなことありえない」とは言い切れませんね」

イラストリアス「「神の光がすべてを焼き尽くす」って・・・」

リシュリュー「私たちの全滅、です」

 【秘蹟探索】

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ベアルンリシュリュー様、アルジュリー様の艦隊が接近しているようです」 

リシュリュー「この壁もアルジュリーの戦術の一部だとすれば、前衛艦隊をヴォークランが引き付けて、私たち本隊を攻撃するつもりでしょうね」

イラストリアス「前衛艦隊がいない今では、たしかに向こうの勝算も高まりましたね」

リシュリュー「ラ・ガリソニエールはその艦隊にいますか?」

ベアルン「見当たりませんね。量産艦に紛れているか、どこかに身を隠している可能性があります。その手の仕事をしている連中はそういうのが得意ですから」

イラストリアスリシュリュー様、こちらの空母が無力化されれば、防衛施設と戦う際に不利になります。」

リシュリュー「はい、アルジュリーもその状況に追い込もうとしていますね。アルジュリーの迎撃は私がやります。空母はそのまま距離を取って艦載機の支援に徹しましょう。ただ、空母の護衛艦隊があるとはいえ、急襲されると戦力的に心もとないですね。ベアルン、念のため索敵機をもっと飛ばして「神穹の壁」にも触ってみてください。アルジュリーはもう一手残しているはずです。」

伝承と情報をよく咀嚼しながら、リシュリューは心の中でありとあらゆる可能性への対策を組み立てていく。

 【光の目隠し】

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 聖堂の島・近海

ベアルンリシュリュー様の艦隊がアルジュリー様の艦隊と接触しました」

イラストリアス「強化された量産型の耐久度が高いために、そこまで戦力が削れませんね・・・」

ベアルン「私めも同感です。前に出現した量産艦より強度が確実に上昇していることを感じました」

イラストリアス「このメンタルユニットの力も、アイリス聖堂の秘蹟の一部でしょうか」

ベアルン「さて、どうでしょうか。少なくとも私めの知識では、こんな秘蹟は存在しませんね」

イラストリアス「(陛下も、メンタルユニットは未知の存在だと・・・アイリスと私たちの知っている情報は同程度ですね)」

ラ・ガリ秘蹟のことが気になるなら、聖堂まで案内しようか?」

ベアルン「ラ・ガリソニエール・・・!」

ラ・ガリ「おはよー。あれ?なんかびっくりしていないね」

ラ・ガリソニエール - と量産艦を前にベアルンたちは警戒態勢を取ったが、しかし慌てている様子はなかった

ベアルン「当然でしょう。ですが、私めが飛ばした索敵機は光の壁を抜けることができましたが、イラストリアス様の艦載機は「なにか」にぶつかっていました」

イラストリアス「つまりこの壁は「通したい子だけを通せる」というわけなのですね」

ラ・ガリ「もうそこまで読んでたのか~さすがリシュリューね!まあその通り「神穹の壁」は通したい存在だけを通せるよ。1,2,3・・・アルジュリーの予想通り、あんまり護衛艦隊が残ってないね・・・つまりあたしにとって、今が空母を叩く好機ってことかな?んじゃあ~あたしと一緒に楽しもうね!」

 【撃退】

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ラ・ガリソニエールの突撃により、空母艦隊は被害を受け、制空権を失ってしまう ーアルジュリーの計画では、そうなるはずだった。だが

ラ・ガリ「この艦載機たち・・・直掩機がなぜこんなにいるの!」

ベアルンリシュリューの勘が当たっていましたね。近づけさせませんよ」

事前に待機していた直掩艦隊によりヴィシアの量産艦は次々と火柱を上げた

ラ・ガリ「アルジュリー、こういう状況になった時はどうすべきか言ってなかったな・・・と、考えても仕方ないでしょ。なったからには楽しまないと」

ベアルン「まだやるつもりですか?」

イラストリアスラ・ガリソニエールさん。これ以上戦っても勝てないのにどうして・・・

ラ・ガリだって楽しいもん。それにできれば空母を無力化してってアルジェリーに言われたし 。まあ、お互い沈まず大怪我で済む程度にそっちも楽しもうよ!ほら!

ベアルン「あー、また暴走し始めましたか」

ラ・ガリイラストリアスさんだっけ ?まずはあなたに遊んでもらうよ!

イラストリアス・・・・っ!

通信機「ーー!」

アルジュリーラ・ガリソニエール!

リシュリューイラストリアスさん!」

ラ・ガリアルジュリー?どうしたの?

アルジュリーどうしたのって、奇襲が失敗したら早く撤退するに決まってるじゃない!刺し違えるつもり?」

ラ・ガリそんなの聞いてないよ・・・死ぬ気で空母を倒して来てってことだと思ってたのに

アルジュリーはいはい。「神穹をの壁」を通って早く戻ってきなさい。まだ勝算があるから無駄に戦力を消耗しないで

ラ・ガリそういうこと。イラストリアス、ベアルン、また後でね

イラストリアス・・・・

ラ・ガリソニエールは残り少ない量産感とともに「神穹をの壁」をすり抜けて戦場から離脱した

リシュリューイラストリアスさん、ベアルン。ここは追撃せず合流しましょう。アルジュリーたちとの決戦の時は近いです

イラストリアスはい、わかりました 。リシュリュー様もきっと、アイリスの子達で悩んでいたのですね・・・ふふふ 

 

【退却】

  

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 聖堂の島・近海 空母艦隊の先頭から半刻後

アルジュリー「神穹をの壁」の仕組みをこんなに早く見破るなんてさすがね.。おかげ様でこっちの計画が大きくずれたわ

リシュリューラ・ガリソニエール・・・あなたならあの子をそう使うはずだと思いましたわ。直掩機隊も、護衛艦隊の戦力が心許ないからつけてあげたまでのことーあなたの戦力がこちらより数段下だからこそできた策に過ぎません

アルジュリー「そういうこと。ふふふ、まったくしょうがないわね

リシュリューよく頑張りましたね。アルジュリー

アルジュリー「ええ、私なりによく頑張ったつもりよ。ただ戦力者は結局どうしようもなかったわね。特に航空戦力。ただでさえアイリスは空母が少ないわけだから

リシュリュー鉄血の件がなければ、あるいは私たちが・・・と思ってしまいますね。アルジュリー、あなたはわかっているはずです。アイリスはいつまでも鉄血の下風にに立つべきではありません。私達は

アルジュリー「ヴィシア聖座の護教騎士として、使命を果たすまでよ。今は

リシュリューアルジュリー・・・・

アルジュリー「全兵力を聖堂の前に集結させるわ。どちらの道が正しいか、あそこで決めましょう

【決意】

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アイリス聖堂

 イラストリアスここかアイリス聖堂・・・美しい建物、神聖な雰囲気。でもなんだか、アイリスにあるのとは違いますわ 

リシュリュー「はい、今はヴィシア聖座が治めていますから、色合いも赤に近いですね」

ベアルンアルジェリーたちが量産艦を引き連れて向こうに集結しています

イラストリアスついに決戦のとき ー アルジュリー、ヴォークラン、そしてラ・ガリソニエール・・・鉄血の艦隊は現れていませんね

リシュリューここを抜ければ聖堂に入れるわけですから彼女たちは全戦力をここに投入するはずそれを考えますと・・・

イラストリアス意地でもヴィシアだけで聖堂を死守する構えですね

リシュリューはい、仮にに鉄血の予備戦力が待っていようとお互い総力戦を行う段階で 索敵に引っかからないことはないでしょう

イラストリアス「ですがやっぱり戦力的に少なくありませんか?いくらここまで色々仕掛けてきたとはいえ」

ジャンヌイラストリアスさん、敵を侮るつもりはありませんが、私はアルジュリーたちが意地で戦っているように見えます。何か理由があるかもしれませんが、今はそれを推察するより、敵の無力化に集中すべきでしょう。アイリスとヴィシア。相争うべきではありませんが、向こうが一戦を交える覚悟できたならこちらも最悪の事態を想定しなければなりません

リシュリュー私たちにも譲れないものがあります

ジャンヌ「ミカエルさま、どうかジャンヌにこの試練を乗り越える勇気を・・・」

リシュリュー「最後にアルジュリーたちに会ってきます」

ジャンヌリシュリューさん・・・」

リシュリュー仮に本気で戦うにしても、向こうの決意を確かめてからにしないと。これは同じ神を敬う私たちの成すべきことです

リシュリュー「はい。朗報を・・・お待ちしております」

アルジュリー「近くで見るとすごい艦隊だわね。私も大きな艦隊を率いてみたいな・・・といったら、さすがにこどもっぽすぎるかしら・・・さて、待っていたわよ、枢機卿・・・あら?

リシュリュー「アルジュリー、ヴォークラン、そしてラ・ガリソニエール、貴女たちは良く戦った!防衛施設の活用、敵の戦力を分断させる策、そして何よりその勇ましい戦いぶりは心を打たれるものがあった!アイリスの同胞たちよ!貴女達に残されているのはこの聖堂の入り口ののみ!もはやいかなる戦術や戦法でも逆転し得ない!アイリスの同胞たちよ!我々は戦う必要などなく、我々はアイリスの敵以外に、敵を持つべきではない!アイリスの同胞たちよ!我が旗印のもとに集え!共に手を取り!神の導きに従い己の祖国の再興を、輝かしい未来を勝ち取ろう!」

アルジュリー「・・・リシュリュー様、やはり貴女がアイリスを導くべき存在ね・・・しかし、こっちも意地・・・ううん、都合というものがあるわ

リシュリュー「・・・・」

アルジュリー「自由アイリス教国の枢機卿リシュリューに我がヴィシア護教騎士団の回答を告ぐ!我々は同じアイリスの栄光を預かる身なれど、往く道はすでに分かたれ、もはや同じ未来を巡ることはない!誇らしきアイリスを継ぐ護教騎士が忠義を誓うものは我が祖国のみ。外敵と結託したものに膝をつくなど言語道断! -ヴィシアの軍門に下った時から、騎士である我々の定めは既に決していた!聖座より大命を頂いている限り、我々は退かず、媚びず、裏切らず、躊躇わず、神の尖兵として、誇りを持ち、主力を尽くし、ここであらゆる外敵を撃破せん!・・・以上、と。ふふふ、これでいいかしら?

リシュリュー「・・・・ふぅ」

アルジュリー「ヴィシア聖座艦隊全員に告ぐ!護教騎士アルジュリーの指揮のもと、アイリス・ロイヤル艦隊を迎撃せよ!この圧倒的な劣勢を覆し、我々の知恵、決意、そして力を【盟友たちに】示すのだ!全艦!戦闘準備!

戦いはまさに一方的だった。お互い初めて主力を出したとはいえ、戦力差は歴然であり、勝機が訪れるはずがない。防衛施設の援護も空しく、量産艦のほとんどは完全に沈黙した。

残されたヴィシアの三隻、アルジュリー、ラ・ガリソニエールとヴォークランは・・・

ラ・ガリ「ん~やっぱり駄目なのね・・・アルジュリー、こうなったらどうする?」

ヴォークラン「ど、どうするって・・・さすがにこの大勢から逃げられるとは・・・」

ラ・ガリ「そういうことじゃないよ。向こうがアイリスだけならまだしも、ロイヤルもいるじゃん?万が一、沈むのも覚悟すべきなのでは?」

アルジュリー「・・・・・

ラ・ガリ「アルジュリー、おーい、聞いてるー?」

ヴォークラン「あれ?イラストリアス、こちらに向かってくる・・・?」

ラ・ガリ「後味悪いな・・・ダンケルクの時と同じだったら死んでも楽しくないよ・・・やっぱりここで死力を尽くしてせめてロイヤル艦の何隻かに引導を渡してやったほうが・・・ん?」

 【光の祈祷】

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イラストリアス「これから私が言うこと。ヴィシアの方々が納得しないのは重々承知ですが、それでも言わせてください。陛下・・・ロイヤルにかわって謝罪させてください。あのとき・・・カタパルト作戦の時、本部の指示があったとはいえ、私たちは選ばなければなりませんでした。鉄血の行動を見逃し、危険なセイレーン技術がアイリスを飲み込むのを座視してアイリスの未来を天に委ねるか。私たちの「因子」に従い、ヒトの天性を裏切り」憎まれる決断をしてでも、ヴィシアの・・・アイリスの人々を傷つけるか。皆さんからすれば、そんな押し付けられたものが例えどんんあ結果をもたらそうと、理不尽であり、決してそのまま受け入れるべきではないでしょう。それでも・・・私たちは決断しなければならなかったのです。アズールレーンの・・・人々の未来の為に。ですが一つだけ知ってほしいのです。フッド様も、アーク・ロイヤル様も、あの場にいたロイヤルの全員、そして陛下も・・・「申し訳ない」と、心を痛めておりました」 

悲しくも決意を込めた声で、イラストリアスはヴィシアの三人に向けて語り、そして深く一礼した

ラ・ガリ「なんか・・・意外な展開だねこれ。ロイヤルめ!メルス・エル・ケビールとか、カサブランカとかに行ってみんなに直接謝罪してこい!・・・って本当は言いたかったけど、正直私たちもしょうがないと思っている節はあったりなかったり・・・ねぇ?ヴォークランちゃんとアルジュリーが何も言わないからあたしから言っとくね?

まず、気持ちは嬉しい・・・・これをみんなに伝えれば無駄な戦いも減るかな?楽しくないけど。次、謝罪は受け入れないーそれはダンケルクとジャン・バールにいうのが筋でしょ?って話。そしてこの後どうするかは・・・アルジュリー、そのよくわからない「黒いキューブ」を使わないほうがよかったんじゃない?」

アルジュリー「フフフフ・・・・・

ラ・ガリ「アルジュリー?どうしたの?様子がおかしいよ?」

アルジュリー「あなた方はこう祈りなさい。天におわしますわれらの父上。御名があがめられますように

ラ・ガリ「アルジュリー、おーい。本当に大丈夫?ちょっとヴォークランちゃんまで固まっているよ?」

まるで周りの状況を完全に無視したかのように、アルジュリーは「祈祷」を続けた。

アルジュリー「御国が来ますように。みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように

その「祈祷」に反応し、聖堂の光がアルジュリーの体に集まってくる

ジャンヌ「これは・・・一体・・・!?」

アルジュリー「わたしの日ごとの食物を、今日もお与えください

戦場が静粛に包まれた。その場にいる艦船全員の視線はアルジュリーの手にある箱に釘付けになっていた

アルジュリー「わたしたちに負債のあるものをゆるしましたように、わたしたちの負債をもおゆるしください

リシュリュー「まさか、あれは・・・・アルジュリー!それ以上「秘蹟」の力を使うのはやめてください!」

声が届かなかった

アルジュリー「わたしたちを試み遣わせず、悪しきものからお救いください

リシュリュー「ラ・ガリソニエール!・・・アルジュリーを早く止めてください!あの箱を彼女の手から離してください!」

ラ・ガリ「・・・はい!」

ラ・ガリソニエールが動き出すよりも早く、アルジュリーを包んだ眩しい光が・・・爆ぜた

アルジュリー「さすれば、神穹の力をあなたがたに与えん

リシュリュー「・・・みんな、衝撃に備えて!」

アルジュリー「ーーーーー

強烈な光によって、海も、空も、聖堂も白く染まり、何もない白い世界となった。そして、白紙と化した世界に、黒い墨が一滴落ちた。黒い点は瞬く間に大きくなり、その場にいた「彼女」を薄膜のように覆いつくし、そしてー 二度目の衝撃。今度は黒い輝きが白を駆逐し、蹂躙し、混ざり合い、世界を混沌にする。黒紫色へと変わった聖堂を背に、ヴィシアの護教騎士がこの場に君臨した。

 【神の御旗の元に】

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アルジュリー?「嘘、裏切り、偽善、何も変わらない・・・不信なるもとに裁きを、不義なるものに断罪を。不浄なるものに神穹の炎による破滅を.

信心あるものに救済を。義信ある者に恩恵を。神聖なるものに覚醒と進化を。もはや観察も実験も不要。楔を抜き、錨を上げ、演算されし未来に導きを。これはすなわち、第二の秘蹟」 

リシュリュー「二人ともアルジュリーから離れて!」

ヴォークラン「ひゃ、ひゃぁい!?」

ラ・ガリ「了解!これはちょっと楽しそう・・・じゃなくて、やばい状況だわね・・・」

イラストリアス「アルジュリー様の識別信号が・・・鉄血のビスマルクの時と同じ・・・・あの黒いメンタルキューブと同じですわ!」

リシュリュー「黒いメンタルキューブ・・・あれが聖堂に隠された「秘蹟」の正体だったというの・・・・!」

リシュリュー「(昔、鉄血がアイリス・サディアとの三方交渉の中で、いくつかの技術供与を約束していました。サディアにはセイレーン技術の量産艦だったと聞きましたけど、ヴィシアのものはいくら本部と審判廷を使ってもその正体が掴めなかった。それが分かったのはつい最近、ジャン・バールの安否が確認できてからーあのル・ファンタスク級の子がもたらしてきた情報ー。聖堂の「秘蹟」に、鉄血からの技術供与の成果物ー「キューブ」が含まれている。そしてそれがとてつもなく危険であること)」

リシュリュー「・・・・話が繋がりましたね。イラストリアスさん。あの箱は「秘蹟」ではなく、「秘蹟」を実現できる、鉄血からもたらされた「メンタルキューブ」です。ビスマルクさん・・・詳細は存しませんが、もし同じくあのメンタルキューブが危害をもたらしたというのでしたら、アルジュリーは絶対に止めなければなりません。この聖堂の伝承の「秘蹟」を実現可能だというのなら、次はすべてを焼き尽くす「第三の秘蹟」が来るはず・・・・!」

ベアルン「ここまで「秘蹟」が用いられるとは思いませんでしたね・・・!

イラストリアス「でも、ビスマルク様の時は、わたしたちはやむを得ず彼女を沈めなければならなかったです。アルジュリー様にも、あのような悲劇をもう一度繰り返さないといけないのでしょうか・・・」

リシュリュー「-でしたら、代わりに聖堂を破壊してください。あの黒いメンタルキューブがすべての「秘蹟」に基づいているというのでしたら」

アルジュリー?「嘘、裏切り、偽善、何も変わらない・・・不信なるもとに裁きを、不義なるものに断罪を。不浄なるものに神穹の炎による破滅を.

信心あるものに救済を。義信ある者に恩恵を。神聖なるものに覚醒と進化を。もはや観察も実験も不要。楔を抜き、錨を上げ、演算されし未来に導きを。これはすなわち、第二の秘蹟」 

リシュリュー「二人ともアルジュリーから離れて!」

ヴォークラン「ひゃ、ひゃぁい!?」

ラ・ガリ「了解!これはちょっと楽しそう・・・じゃなくて、やばい状況だわね・・・」

イラストリアス「アルジュリー様の識別信号が・・・鉄血のビスマルクの時と同じ・・・・あの黒いメンタルキューブと同じですわ!」

リシュリュー「黒いメンタルキューブ・・・あれが聖堂に隠された「秘蹟」の正体だったというの・・・・!」

リシュリュー「(昔、鉄血がアイリス・サディアとの三方交渉の中で、いくつかの技術供与を約束していました。サディアにはセイレーン技術の量産艦だったと聞きましたけど、ヴィシアのものはいくら本部と審判廷を使ってもその正体が掴めなかった。それが分かったのはつい最近、ジャン・バールの安否が確認できてからーあのル・ファンタスク級の子がもたらしてきた情報ー。聖堂の「秘蹟」に、鉄血からの技術供与の成果物ー「キューブ」が含まれている。そしてそれがとてつもなく危険であること)」

リシュリュー「・・・・話が繋がりましたね。イラストリアスさん。あの箱は「秘蹟」ではなく、「秘蹟」を実現できる、鉄血からもたらされた「メンタルキューブ」です。ビスマルクさん・・・詳細は存しませんが、もし同じくあのメンタルキューブが危害をもたらしたというのでしたら、アルジュリーは絶対に止めなければなりません。この聖堂の伝承の「秘蹟」を実現可能だというのなら、次はすべてを焼き尽くす「第三の秘蹟」が来るはず・・・・!」

ベアルン「ここまで「秘蹟」が用いられるとは思いませんでしたね・・・!

イラストリアス「でも、ビスマルク様の時は、わたしたちはやむを得ず彼女を沈めなければならなかったです。アルジュリー様にも、あのような悲劇をもう一度繰り返さないといけないのでしょうか・・・」

リシュリュー「-でしたら、代わりに聖堂を破壊してください。あの黒いメンタルキューブがすべての「秘蹟」に基づいているというのでしたら」

イラストリアス「聖堂が破壊されると、「秘蹟」を再現できなくなり、アルジュリー様も元に戻れる、ですか・・・?」

リシュリュー「はい。あくまで推測ですが・・・聖堂を破壊すること自体は力技で何とかなりますが、あの「神穹の壁」があって、さらにアルジュリーさんも邪魔してくるとなるとー」

ー!

それは規格外の砲撃、黒い光に包まれ、アルジュリーとは思えない程巨大な力をふるうモノが、アイリス・ロイヤル連合艦隊を襲う。

ラ・ガリ「アルジュリー?!いくらなんでも反則過ぎるよそれ!リシュリュー、あたしたちは何をすればいい?アルジュリーを何とかしないと全員仲良くあの世行きよ!」

リシュリュー「私がー」

ジャンヌ「アルジュリーさんは私が引き付けます!リシュリューさんたちは火力を聖堂に集中してください!」

リシュリュー「ジャンヌ!?一人では危険です!せめてベアルンたちも一緒に・・・・」

ジャンヌ「・・・・・。今のあるジュリーはあの黒いキューブの力に飲み込まれているように見えます。私たちを全員倒さない限り、彼女は動きを止めないでしょう。この邪悪なる力をふるう彼女は、きっと本当の彼女ではないです!「一度だけの人生。それが私たちの持つ人生全てです」アルジュリーの人生を犠牲にしないーリシュリューさんが私たちに、ヒトとして正しい道を示しました。だから私も、その道の先にある先へと、みんなを導かなければなりません!私の「名前」に込められている思いのように、光となって、アルジュリーさんを包む闇を払います!」

リシュリュー「ジャンヌ!?」

ジャンヌ「大丈夫ですリシュリューさん!私は怖くありません!だって神はずっと私のそばにいますから!」

旗を叩く掲げ、アイリスの少女騎士が光となって闇へと突進した

 【光の先に】

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ジャンヌ「アルジュリーさん、しっかりしてください!」

アルジュリー「げほげほ・・・私は一体・・・・ここは・・・

ジャンヌ「アルジュリーさん、私の顔を覚えていますか?」

アルジュリー「ジャンヌ・・・ダルク?ええ、覚えてるわ。さっきからずっと耳元で叫んでるんだもの・・・なんだか、長い夢を見ていた気がするわ

ジャンヌ「よかったです。例え闇の中にいても、あなたはずっと光へと手を伸ばしていました」

アルジュリー「ひどく怪我したわね・・・

ジャンヌ「心配ありません。港に戻って休養すればすぐに治りますから」

ラ・ガリ「アルジュリー!もう心配させて!生きててよかった!」

ヴォークラン「聖堂の屋根が崩れちゃったときは急に倒れて、びっくりしたよ!もう二度と会えないんじゃないかって・・・」

アルジュリー「ヴォークランちゃんたちも無事だったのね。ってなんでみんな枢機卿のそばにいるの?

ラ・ガリ「ああ!それはなんというか・・緊急事態じゃん?ちょっとだけ共闘してて。まあ聖堂は守れなかったけど、アズールレーンが占拠する前に破壊されたから、まあ義理は果たしたんじゃない?アルジュリーもボロボロになったし、人質を取られてやむなくアズールレーンの捕虜になったーってのもいいんんじゃない?」

アルジュリー「はああ、そうね・・・それもしょうがないってことで

ラ・ガリ「楽しそうだしじゃあこれで決まりね!リシュリュー、これからは・・・・」

アルジュリー「あー、それはちょっと待ったほうがいいわよ?

ラ・ガリ「え・・・・?」

ーーー!廃墟となった聖堂の向こうから突如砲撃が行われた。

ガスコーニュリシュリュー型4番艦、ガスコーニュ、支援戦闘でジュール作戦開始。アルジュリー、ラ・ガリソニエール、ヴォークラン三名。演南西への脱出を求む。殿はガスコーニュが担当する」

【機鋼戦艦】

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リシュリューリシュリュー型・・・・4番艦?」

ガスコーニュガスコーニュ、ヴィシア聖座所属、リシュリュー型4番艦。またはガスコーニュ型1番艦。」

ベアルンリシュリュー型に4番艦があるとは・・・不勉強ですが、初耳ですね」

リシュリュー「存在しないはずの艦船・・・・どうしてここに?」

アルジュリー「そんなの普通じゃない?ロイヤルもユニオンも、あと北方連合のソビエツカヤ・ロシアだってそうだけど?

イラストリアス「・・・そ、そうですか?」

アルジュリー「要はアズールレーンもレッドアクシズも同じってことよ。ヴォークラン、ラ・ガリソニエール。悪いけど今日はこのまま撤退しない?ガスコーニュはそうね・・・嘘をつくのが苦手だわ

リシュリュー「・・・・・」

ヴォークラン「ピンチで援軍からの大脱出・・・ってならないよね、うん」

ラ・ガリ「もう仕方ないな~聖座が見てたから、今の話はやっぱりなし!次はまた一緒に楽しくやろ?」

リシュリュー「待ってください!」

ーーー!

ガスコーニュ「撤退行動への妨害は敵対行動とみなし、対艦戦闘モジュールの軌道を警告」

リシュリュー「ル・テメレール、ルビニャート、そしてフォーチュン、お願い!アルジュリーたちを追ってください!」

三人「はい!」

イラストリアスリシュリュー様、私も行きます!」

リシュリューイラストリアスさん。私たちはガスコーニュを止めるのに集中しましょう!」

イラストリアス「はい!艦載機、発進します!」

ガスコーニュガスコーニュ。対艦戦闘モジュールに移行ー」

ガスコーニュ「・・・・・・」

ベアルン「時間を稼がれましたね。前衛艦隊はどうしているでしょうか」

リシュリュー「それは後から考えて、今は前衛艦隊がアルジュリーたちを連れ戻ってくるのを待つしかありません」

ガスコーニュ「作戦時間、終了」

通信機「ー!」

ルビニャートリシュリュー様、申し訳ありません。潜水艦による攻撃を受けています!敵の魚雷がとても速くて、航跡もほとんど見えません。このままではアルジュリーさんたちを追えません・・・!」

ジャンヌ「すみません、私の力不足で・・・・!」

イラストリアス「航跡が見えなくて速い魚雷・・・もしかすると重桜の「酸素魚雷」でしょうか」

ベアルン「レッドアクシズの援軍はなかったと言いましたね。あれは嘘のようでした」

リシュリュー「前衛艦隊、こちらに戻ってください」

ルビニャート「はい・・・」

ガスコーニュ「・・・・・・。自由アイリス教国枢機卿リシュリューに伝言。エレガントなるスパイより。」

リシュリュー「エレガントなるスパイ・・・?」

ガスコーニュ「ジャン・バールが回復しましたわ。アルジュリーたちを無事に送り届けてアイリスに向かう。賢妹はよろしく頼みますわ、伝言終了」

リシュリュー「ふぅ・・・・ガスコーニュ、なぜこっちの邪魔をするのです」

ガスコーニュ「任務のプライオリティ。アルジュリーたちへの支援。伝言より高いと判断。」

リシュリュー「・・・・・っ」

ジャンヌ「ジャン・バールさん、回復したのですね・・・よかった」

イラストリアス「実はロイヤルもジャン・バールの行方は掴んでいましたが・・・すみません。それを早くリシュリュー様に教えていればよかったですね」

リシュリュー「いいえ、状況はまだそんなに変わっていませんわ。ジャン・バールはまだ鉄血にいる。だからアルジュリーたちも・・・・!」

ガスコーニュ「・・・・・・。ガスコーニュ、作戦完了。この海域でのこれ以上の調査は不要と判断」

リシュリューガスコーニュ!ジャン・バールは・・・ジャンバールはいつヴィシアに戻るのですか!」

まるで質問の意図を理解してないように、無表情の少女は首をかしげながら、軽快な身のこなしで戦場から離脱した

ジャンヌ「正体がわからない相手に問い詰めてもわからないものですね・・・・」

リシュリュー「ふぅ・・・みんな、帰りましょう」

イラストリアス「結局このまま聖堂を放置するしかないのですね」

イラストリアス「(リシュリュー様が言ってた、聖堂での「秘蹟」・・・戻ったら確認しましょう。)」

イラストリアス「あのガスコーニュという方。なぜ私たちとアルジュリーさまの戦いが終わってから加勢してきたのでしょう。しかも聖堂が破壊されても動じなかったなんて・・・」

リシュリュー「私にもわかりかねます。ヴィシアの上層部の思惑かもしれませんし、アルジュリーたちやジャン・バールの立場を案じていたのかもしれません。姉妹艦と名乗ってましたけど、今の私たちが持っている情報では彼女の素性を判断できそうにないですね。テリブルがこの話に絡んでいることが分かったのは、せめてもの救いですけど・・・」

ベアルン「ええ、あとは黒いメンタルキューブをアルジュリーに掴ませた黒幕も調査しませんと」

イラストリアス「盟友を実験の犠牲にするなんて・・・あのビスマルク様が指示したとは思えませんわ」

ジャンヌ「もしかして、ヴィシアや鉄血の艦船ではなく、他の誰かが仕込んだ可能性もあるのではないでしょうか」

リシュリュー「可能性はいくらでもありますわ。本国が奪われても鉄血との親交を絶たなかった時点で、上層部の堕落は容易に想像できます。鉄血・・・・いいえ、レッドアクシズから離脱しないかぎり、みんなは・・・。みんな、作戦お疲れ様。」

かつてアイリスの権威の象徴であった、南の聖堂。華美な白壁は今や瓦礫と化し、絢爛な神穹はもはや影もなく、夜のー平和に戻った南の海で静かにアイリスの歴史と未来を物語っている。

戦うために生まれた彼女たちの結末の象徴か。それとも瓦礫の上に芽生える新たな聖者の足跡かは誰にもわからない

リシュリュー「ジャン・バール・・・会いたいわ」

???リシュリュー・・・姉さん・・・・」

 【彼方の眼差し】

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聖堂の島・外周海域

 ル・テメレール「アルジュリーさん!待ってー!」

ヴォークラン「よぉし、やっぱりアイリスに戻るかー!ってしちゃダメだよね?」

ラ・ガリガスコーニュがせっかく頑張ってくれてるし、ないかな?・・・そこのアイリスの騎士様もしつこいわね!」

ルビニャート「「マホウ使い」ですが・・・」

ラ・ガリ「んーこのままでは追いつかれちゃうなー。アルジュリー、ここで逃げるか戦うか決めて?」

アルジュリー「そろそろあの場所ね・・・みんな、速度を落とさないで」

ー!

ル・テメレール「い、今の雷跡!?フォーチュンちゃん危ない!」

フォーチュン「・・・っ!う、運よく避けられました・・・」

伊26「バレたの?ざんねーん」

伊58「次は・・・避けられないよ・・・」

ルビニャート「どうしてここに重桜の潜水艦が・・・!みんな気を付けて!」

フォーチュン「対潜装備、さっきの戦闘でやられました・・・」

ル・テメレール「わわ!この魚雷速すぎて避けられない・・・!」

ルビニャート「ルーちゃん、落ち着いて・・・!曲がったりしませんから敵の射線から下がって!」

ヴォークラン「助かった~!アルジュリー、この子たちがあのメモに書いてった増援なの?」

アルジュリー「さぁ、ここに来たら大丈夫としか書いてなかったわ」

アルジュリー「(落ち目のヴィシア聖座が重桜を動かせるはずがないわ。となるとこれは鉄血の差し金なのかしら?やり方から見てもあのビスマルクらしくないし、いったい誰が・・・)」

アルジュリー「ルーちゃん!そろそろ戻っていいわよ!このまま追ってきたら重桜の子も本気になるわよ!結局アズールレーンもレッドアクシズも変わらないわ。はぁ・・・。リシュリュー様のこと、頼んだわよ・・・」

ルビニャート「敵の魚雷がとても速くて、航跡もほとんど見えません。このままではアルジュリーさんたちを追えません・・・!」

 【契約】

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クイーン・エリザベス「そろそろ私も戻るわ!みんな解散!」

ヴィットリオ・ヴェネト「会議がこうも長く続くと疲れますわね・・・・サディアに戻って次の準備をしますわ」

リシュリュービスマルクさん。くれぐれも技術供与協定の内容の確認を頼みます」

ビスマルク「任せて頂戴。枢機卿殿の心配していることなら承知しているわ。エウロパ大陸の航路・・・それは私たちがお互い信頼しあってこそ維持できるわ」

リシュリュー「鉄血が研究を進めているセイレーン技術・・・あれは一体どういうものかしら」

ビスマルク「あれは兵器以上のものー私たちを作り出したメンタルキューブとも関わっているものよ。使い道を誤れば飲み込まれるわ」

クイーン・エリザベスリシュリュー!何ボーっとしてるのよ!」

リシュリュー「すみません陛下。少し昔のことを思い出しまして」

クイーン・エリザベス「・・・そういう昔話はお茶会の時でもしてちょうだい。今はそちらが出した作戦計画の件を話しているところでしょう?まあ、ヴィシアの交渉となればロイヤルの子が多いと困るわよね。イラストリアスとフォーチュンんを遣わしてやるわ!あの二人ならいろいろと察してくれるだろうし、あなたの思うように動けばいいわ!ああそれと、二つ言わなければならないことがあるわ!あの聖堂の島って、鉄血はセイレーンの外周まで誘導することで監視する手はずらしいけど、直接手を出す気はないみたいよ?」

リシュリュー「つまり、鉄血はあの聖堂の「秘蹟」をヴィシアから奪う気はないと・・・」

クイーン・エリザベス「ただの伝説だからね!昔何か兵器にできないかって研究があったらしいけど、もうとっくに中止になってるみたいじゃない。だから今回は鉄血の動きなど無視していいわ!安心してアルジュリーと話してきなさい!それともう一つ・・・その・・本当はあんまり言いたくないけど・・・カタパルト作戦のことよ!・・・イラストリアスに、わたしの代理で「ごめんなさい」って言わせてもらう機会が欲しいわ。ベルもウォースバイトも止めなかったし、フッドもジョージもあれが最善解だと言ったけど・・・・本当は、その、みんなは・・・」

リシュリュー「気持ちは察しております、陛下」

クイーン・エリザベス「じゃ、じゃあ言わなくてもいいよね!コホン!ロイヤルとアイリスの共同作戦ー「聖堂奪回作戦」ー幸運を祈るわ!あなたも、頑張ってきなさいよね!」

 【もう一つの計画】

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「聖堂奪回作戦」から数日後

伊26「ここが鉄血の港なんだ・・・重桜からだとやっぱり遠すぎるってば~。あのさ58、ちょっと気になったけど、あの「せいどう」?って場所の光の壁、どう思った?」

伊58「多分うちの結界と似たような・・・・それは26の仕事でしょ?ちゃんと記録取った?」

伊26「もっちぃ!赤城さんに任された大切な仕事だしね」

伊58「あ、鉄血の子が来たよ」

オイゲン「あら、可愛い子が一度に二人も・・・鉄血へようこそ。重桜のお客さん?うちの人が寄り道しながら戦闘もさせるなんて無茶言って悪かったわ。怪我のほうは大丈夫?」

伊58「(小声)赤城さんの言った通り、綺麗だけど腹の中が分からない人のようね・・・ここはわたしが対応するから、26はちょっと黙ってて」

オイゲン「赤城って私をそう言ってるんだ~ふふ、イケないわね。人のことを裏でそう言っちゃ♪」

伊58「赤城さんから、鉄血から預かるものがあると聞いた」

オイゲン「そうそう、この箱の中に入ってるわ。大切に持って行って頂戴ね」

伊58「はい、赤城さんからもそう言われた・・・大切な機密ファイルで、絶対開けちゃいけないって。」

オイゲン「それを聞いて安心したわ。それともう一つ赤城に伝言してもらえる?計画は順調よ。鉄血で会うのを楽しみにしているわ」

【神穹を衝く空想】

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地中海・マルタ島 

ル・テリブル「曇天に枯草、ガソリンに軍艦・・・プロペラにエンジン音。お茶請けにするには風情が無いでしょうが、ロイヤルの前線基地では高望みできないですわね」

???「テリブル姉さま!テリブル姉さまですか?」

ル・テリブル「私ですよ?あら、我がエレガントなる賢妹ではありませんか。お元気で何よりです」

ル・トリオンファン「本当にお久しぶりでございますわ。メルス・エル・ケビールの一件からずっと音信不通になって・・・まさかトゥーロンではなくアイリスのほうに来てくださっていたなんて!」

ル・テリブル「ええ、少し気持ちの整理と調べ物をしていましたわ。しかし・・いざロイヤルととともに戦うことになると、やはりちょっち気がかりがありますわね」

ル・トリオンファン「もう、姉さまは素直ですこと・・・確かにダンケルクさんの一件以来、みんな少々ピリピリしていましたわ・・・そこはリシュリュー様・・・」

ル・テリブル「そこはよしなさい我が賢妹よ。この愚姉でもとっくに聞いたことを、何も言いだす必要はありませんわ」

ル・トリオンファン「姉さま・・・」

ル・テリブル「アルジュリーさんに頼まれた、ジャン・バール様の回復の件をリシュリュー様に伝える手はずになっていますの。リシュリュー様はもう聖堂に出立されているでしょうか?いささか急すぎる、と思わなくもないですが、あの姉に動いてもらいませんと、あの妹のほうも動きづらくなりますね」

ル・トリオンファン「どういうことでしょうか・・・?」

ル・テリブル「ううん、こっちの話。お仕事の話はまたリシュリュー様が戻ってきてからにしましょう。今重要なのはーー ただいま、我が愛しい妹ル・トリオンファン」

ル・トリオンファン「まあ・・・姉さま・・・」

ル・テリブル「おやおや、アイリスの騎士姫がその泣きそうな顔をするのではありませんよ。ここはお茶でも飲んで・・・っ・・・やっぱり、熱すぎますわね・・・」