アズールレーンを語る

アズールレーンの攻略・プレイ感想を書き連ねていく

【アズールレーン考察】「光と影のアイリス」イベントのストーリーを振り返り、内容を考察する

 設定が新たに増えて勢力図が複雑になった今回のイベント考察、いってみようと思います。それにしてもシリアスなアークロイヤルって今回が初めてじゃないだろうか・・

【本編文字起こし】

【光と影の海へ】 

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ー光あるところに闇あり

我が祖国の文明が続いて数千年、輝かしき時代の裏には戦争という影が潜む。ヘイスティングスから百年戦争、トラファルガーからワーテルロ、形こそ、石工から刀剣、そして大砲へと変われども・・・

理想のぶつかり合いが散らす激情の火花がどんなに眩しかろうと、犠牲と恐怖の影を落とすのもまた人間の理。

されと影の中にいるからこそ、

水天の蒼を照らす至高なる存在をより一層感じることができよう。

暗闇の中で人を光へと導く、文明が作りし神性の結晶よ。

御身が指し示すは我が栄光、我が意志、我が旗の往く道先。

この命、篤信を果たす聖戦に捧げることにならん。

自由を顕す、御身の輝きに誓ってー

「Mediterranee」ー世界最大の地中海にして、夏は熱く乾燥し、冬は暖かく多雨という、世界全体から見ても独特な気候を有する。また人類の古代文明の発祥地の一つであり、沿岸部を大小十数個も数える国々が点在する。人類の歴史が続く中、数々の文明はこの地、この海で生まれ、育ちそして消えていく。

 今まさに、新しい嵐が吹き荒れようとしている。

晴天の海ー戦艦3隻、空母1隻、そして護衛する艦艇が十数隻からなる大艦隊が航行している。

アリシューザ「フッド様、アークロイヤル様、ただいま天候がよく、艦隊は目標へ順調に接近中です。」

アークロイヤル「ついにこの時が来たか・・長きに渡っていざこざがあったとはいえ、まさか本部がここ数十年盟友だった勢力に攻撃命令を出すとは・・・」

フッド「本部にも考えがあるのでしょう。なにより、鉄血に占拠されたこの国は、もはや共に戦える味方とは言えませんことよ?」

アークロイヤル「それは・・・残念ではるが・・・」

フッド「ヴィシア聖座。かつてはアイリスの国の一部だった存在は、列強の五本指に入る海軍力を持ち、今やロイヤルネイビーにとって最大の脅威の一つとなりました。私たちがアイリスのようにならないためにも、あの娘たちが完全に鉄血に掌握される前に、牙を抜く必要がありますわ。」

アークロイヤル「フッド・・・」

フッド「そこまで深刻に考える必要はありませんことよ?私たちが与えられた任務は撃沈ではなく無力化ですし、あの娘たちにもう一度選択の機会を与えてあげればいいのですもの。100年前のトラファルガー海戦再現など、お互い望んでいないのではなくて?」

アリシューザ「セイレーンの信号を探知!江クセキューター型の新型艦だと推定!」

(以下略)

 

【突破口】

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アークロイヤル偵察機によれば、ケビール港に停泊中の戦闘艦艇は・・・戦艦4隻、軽空母1隻、駆逐艦6隻だ。いずれも戦闘態勢にはなっていないようだが・・・外側の海域ではまるで港を守るように、結構な数のセイレーンがうろちょろしている。港に接近したければそいつらから突破するしかないんだな。」

 フッド「護教騎士団は、セイレーンと・・・?なんて嘆かわしいことでしょうか・・・」

アークロイヤル「それは・・あと気になるのは、港で停泊中の戦艦に「あの二隻」がいないことだ。」

フッド「あの二人がここにいれば、戦力的にこちらが不利になりかねませんけど・・・今回の作戦目的は警告、そしてあの娘たちにもう一度未来を選ばせること・・無為な戦闘は出来れば避けたいものです。

・・・それはさておき、まずはこの防御線を突破することに集中しますわよ!」

【カタパルト作戦】

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ダンケルク「来たのね・・・ロイヤルネイビーの方々」

フッド「ご機嫌麗しゅうございmす。ロイヤルネイビーH艦隊旗艦・フッド、ご挨拶申し上げますわ」

裾を片手で少し持ち上げ、相手に向けて軽く一礼ーー優雅で格式高いロイヤル風の作法だった

ダンケルク巡洋戦艦ダンケルク、ご挨拶申し上げます。あなた方に大いなる父と聖霊の祝福があらんこと。」

ヴィシア所属の巡洋戦艦ーー颯爽なる騎士ダンケルクは右指で胸元に神のシンボルを描き、フッドに向けて軽い会釈をした。

フッド「私たちがここにお尋ねした理由、おわかりになっていると存じますが・・・ロイヤルの鉄血との作戦行動にご助力のほどお願い申し上げますわ。」

 

ダンケルク「・・お言葉ですが、護教騎士団は異国の指図を受けるつもりはありません。」

フッド「では、こちらの案を提示いたしますわ

一.速やかに港から出て、ロイヤルネイビーと合流し、鉄血とレッドアクシズとの作戦行動に当たること

二、武装を解除し、ロイヤル勢力下の港に移動することーー移動中の安全はロイヤルネイビーが保証する。

三、ロイヤル立会の元、ユニオンの指揮下に入り、武装を解除すること

四、今この時点で自沈すること。・・・これだけは見たくありませんわ」

ダンケルク「・・・それはあなた方の最終通告と理解してよろしいかしら。・・もしすべての案を受諾できないと言ったら?」

フッド「本部の指示により「武力を持って敵艦隊の無力化を行う」ーそうするほかありませんわ」」

ダンケルク「・・・」

フッド「アイリスのことは致し方ありませんが・・戦士として己の祖国のために力を振るうのが本懐のはずです。もう一度お考えくださいませ。私たちロイヤルと一緒に戦いませんか?」

ダンケルク「お断りよ」

ダンケルクは艦装に装着しているサーベルを片手に構えた。

ダンケルク枢機卿と信仰に尽くすための護教騎士団だもの。よそ者の命令を受けるなんてありませんわ。攻撃を加えてこなければ、鉄血・・そして帝国のほうに加勢しないことを約束する。」

フッド「でしたら、その証明として武装を解除していただけないかしら」

ダンケルク「・・・盟友だというのに、この程度の約束すら信じてもらえないのね」

フッド「あの時ーこの大陸から撤退した日から、あなた方との連絡がつかなくなったと本部が言っていますわ。この海域にあるセイレーンの動きからしても、今のあなたの言葉を額面通りに受け取るのは難しいかと・・・どうか、こちらの立場をご理解いただけないかしら。」

ダンケルク「量産型のセイレーンがいるのは鉄血の差し金よ。私たちの動きを監視する意味を含めて、ね。それを掃除してくださったあなた方にはむしろ感謝したいところだわ」

フッド「・・・そろそろ時間です。これは・・・本部として、「ヴィシア聖座の正式な回答」を期待しておりますわ」

ダンケルク「「ロイヤル艦隊は信じずるに値せぬ。最後まで戦う」ーこれが回答よ」

フッド「・・・そうですか・・・私は・・・」

【教国最誕】

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アリシューザ「戦火確認・・ダンケルク・大破、プロヴェンス・大破、ブリタニア・・・」

フッド「・・・・」

アーク・ロイヤル「ストラスプールは?」

アリシューザ「機雷原を突破し、夜陰に乗じて逃げました・・・ね」

アーク・ロイヤル「そうか・・これはこれで・・」

フッド「あの時と同じ、まさかこの私が・・・味方に手をかけるなんて・・・」

アーク・ロイヤル「・・・あなたのせいではない。この時代がそうさせたのだ。作られた存在である私たちは、ただ指揮官の命令、そして本部の命令を守る・・・兵器よ」

フッド「私たちがただの兵器ならどれだけ気持ちが楽になるのやら・・・」

アーク・ロイヤル「フッド・・・」

フッド「ごめんなさい。取り乱してしまいましたわ」

フッドは帽子を取り、隣にいるアーク・ロイヤルに顔を向けて謝罪した

(ざざざ・・・)

アリシューザ「広域電波通信を受信しました!これは・・・あのリシュリュー!?」

フッド「ずっと探していたというのに、あの娘、自分から・・・?信号源を教えてちょうだい!」

アリシューザ「信号源は・・・ロイヤル本島」

 

 以下リシュリュー演説

同胞たちよ。我が呼びかけを聞きたまえ!我が国土が砕かれ、俗世にすがりし者たちは一夜にしてレッドアクシズに降り、支配された傀儡(ニンギョウ)でいることに甘んじた。

上層部の指示は一言だけー「武器を捨て、抵抗をやめよ」

神智の正統を継ぐ、アイリスの誇りし護教騎士が、自由に殉ずる機会すら与えられぬまま、敗北を宣言された!数十年前の戦争で、先人の偉大なる犠牲によってようやく奪い返した私たちの故郷は、聖教に背いた者たちによってこうも簡単に不信者に売り渡された!そして忌むべき力を手にした者たちが今、聖教を守ると偽りながらこの蒼き海を蹂躙している!

アイリスにとって、これ以上の侮辱は存在するものか!否!断じて存在しない!不朽なる魂は天の救いを座して待つことはあれど、定命ある国を救うには今、すべての力を合わせるしかない!

 

アイリスの正統たる我が自由アイリス教国が、ここに成立を宣言する!

百年戦争の折、とある聖女の献身を象徴する旗印は今、この地に再び掲げられた!同胞たちよ!我が呼びかけに応えたまえ!アイリスの未来のために、尊き犠牲のために、この旗の元に集まりたまえ!祖国は今危機に瀕しているが、運転するための力も、助けも、勝機もある!同胞たちよ!内なる力を覚醒せよ!そして奮い立て!さすれば私たちはすべての敵を粉砕し、最後の勝者として再び栄光を取り戻せるだろう!

神の光に導かれる全ての者たちよ!その希望を強く持ち続けよう!そして信じるのだ!どんな苦難があろうと、自由の輝きは決して消えることはない!すべての同胞たちに、大いなる父と聖霊の祝福があらんことをー

 

フッド「・・・・」

アーク・ロイヤル「あの娘は・・・枢機卿の座についたアイリスの最新鋭艦・リシュリュー・・・」

フッド「これで世界の勢力図がまた変わりますわ」

アーク・ロイヤル「この嵐はまだまだ続くだろうか・・・」

追想

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???「ってことは、オレたちはあのヴェネトに対応するため、人間に作られたってことか?」

???「そうですね。結果的に言うとそうなりました」

???「なら、オレたちは所詮人を殺めるための兵器だな」

???「そうではありません。どの時代でも人間は信仰と英雄を必要とします。信仰と英雄なくして人間は生き延びられません。」

???「つまり、オレたちは彼らにとっての英雄ってことか?」

???「今はまだそうではありませんよ。あなたが動けるようになるまでは・・・ふふっ」

???リシュリュー姉!またオレのこと馬鹿にしやがって!あと少しだ!あともう少しであんたを追い越してやるからな!」

???「そうですね。待っていますよ。そういえば、私たちの「名前」の意味・・・知っていますか?」

???「名前?」

???「「船」である私たちの「名前」は人類の偉人から預かった、大いなる期待を込められたもの・・・」

???「ふーん、オレの「名前」はなんなのさ?」

???「私掠船・・・つまり海賊ですね・・・ある意味合っていませんか?」

???「はあ!?また馬鹿にしたな!三度目はないからな!」

???「はいはい、ですが・・国土を守る栄光ある英雄になるか、ただただ死をもたらす兵器になるか。今度は本人次第・・・私たち自身が決めることです。」

???「・・・・・」

???「くれぐれもその「名前」に恥じる選択をしないように・・・」

ジャン・パール「・・またこの夢か。全く笑えない冗談だな。大洋最強の戦艦にして、堂々たる騎士様が、今やよそ者の力にすがるというこの有様だ。ふん・・・不甲斐ないにもほどがあるぞ。この馬鹿姉が」

 【連合艦隊

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レナウンロイヤルネイビーレナウンから同盟艦隊へ連絡申し上げます!これから貴艦隊と合流します!」

レンジャー「タスクフォース34、航空母艦レンジャー、貴艦の合流を歓迎します。」

クリーブランド「ハロー!おお、この方はロイヤルネイビーレナウン・・ですね!いや~さすが、頼りになる!」

レナウン「お褒めに預かり光栄です。貴艦隊の支援、誠に感謝します。本部も貴艦隊の作戦行動を全力でサポートする所存です。」

レンジャー「今回はロイヤルとユニオンの共同作戦、上陸を援護するのが作戦目標となります。地中海より南で戦線さえ展開できれば、レッドアクシズによる、ロイヤル本島と北方連合への脅威を減らせるでしょう。」

クリーブランド「つまり敵をこっちにおびき寄せるってことね!」

レンジャー「そうですね。今回の作戦は戦略的な意義だけでなく、私たちの同盟関係にとっても重要な意味を有します。なので、皆さん、そしてロイヤルのレナウンさんにも協力をお願いします。」

ウィチタ「それで、私たちの敵は?」

レナウン「航路を阻むセイレーン以外に、一つだけ敵となり得る可能性のある勢力があります。」

マサチューセッツ「ーロイヤルの隣国、アイリスの一部だった勢力、ヴィシア聖座・・・」

レナウン「はい、ヴィシアがどんな反応を見せるかは不明瞭ですが、状況次第で反抗も予想されます。」

ウィチタ「なら好きにさせてみろ。もし撃ってきたら思いっきり叩きのめしてやる!」

マサチューセッツ「ふーん・・・」

レンジャー「・・・以上が作戦概要です。本作戦は60分後に開始されます。が・・・その前に、接近中の量産型セイレーンを片付けますわよ!」

【闇朱の騎士たち】

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ー警告:周辺海域に敵航空兵力が来襲。各員速やかに戦闘態勢に移行されたしー

ジャン・パール「ついに来たな!「大洋の向こうの嵐」とやら!随分と待たせてくれたじゃねえか!・・・リシュリュー姉、これがあなたの望んだ結果か・・・?」

ジャン・パール「ヴィシアの騎士(カヴァリエ)たちよ!聖戦の時が来た!恥知らずのよそ者どもは我が祖国を荒らし、強大なる我が海軍を手中に収めようと何度暗躍したことか!この偽善者どもには、騎士団も、信仰も、道理も正義もなく、あるのは裏切りと欺瞞のみ!ダンケルクプロヴァンスブリタニア、あの日卑劣にも謀られた我が同胞の名を、我々は一度たりとも忘れていない!あの日、我々は立ち上がらなかった。あの日、我々は抵抗を選ばなかった。それを我々が、このアイリスの正統であるヴィシア聖座が、外敵と結託したものを恐れていることを意味するだろうか!」

ジャン・パール「否!あの日、我々は敗北した。しかし、我々はこの世界の仕組みを誰よりも、痛くなるほど理解できた。敵は強かった。だがヴィシアもあの日のヴィシアではないのだ!悪行で天罰がくだされたにもかかわらず、悪しき者どもがまたもや我々の祖国を侵略しようとしている!」

 

ジャン・パール「「自由を与えよう」「選択権を与えよう」など、綺麗ご事を並べていようが・・・「カイゼルのものはカイザルに、神のものは神にー」我々の自由余は神より与えられしもの!断じて余人などに施されるものではない!新たな力を手に入れた我々は、どんな相手でも打ち砕ける!さあ!ヴィシアの騎士たちよ!聖戦の時がついに来た!世界に証明するのだ!我々こそ正統なるアイリス、我々こそ約束されし栄光であることを!Que Dieu vous benisse(神のご加護がありますように) 全艦隊、目標に照準-攻撃せよ!」

ジェンキンス「こ、これは・・・ヴィシアの艦隊が攻撃してきました!」

ブルックリン「被害甚大!支援を求む!繰り返します!損傷甚大!支援を求む!」

レンジャー「一筋縄にはいかないようね・・・周辺海域で展開中の艦載機に通達。これより任務を変更します。沿岸砲の排除を優先し、上陸の援護に集中してください!」

クリーブランド「やっぱり戦闘になったか・・・敵の艦載機がないと私は中々活躍できないんだけどな・・・あわわわ!セイレーンの艦載機!?」

ウィチタ「油断するな!このあたりの防空はお前に任せた!こっちはセイレーンの新型空母を叩く!」

【真打ち出撃】

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マサチューセッツ「この・・ええと、信者さんたち?そんなに戦うんだ・・・この砲撃は・・大型径砲のものか、あの子か?名前はなんだったっけ・・・ジャン・・ジャン・ポール?」

レンジャー「ジャン・パールですよ」

マサチューセッツ「面白そう。あの子ならもう少しこっちも真剣に戦えるね。」

レンジャーマサチューセッツ・・・タスクフォースの主力艦の役目を忘れてるんじゃないでしょうね・・・」

マサチューセッツ「敵の脅威を減らし、上陸中の味方の損害を防ぐ・・・それがぼくの役目ね。知ってる。行ってくるね」

(以下略)

【好敵手・相まみえる】

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ジャン・パール「よくここまで来たな!侵略者ども!」

クリーブランド「レッドアクシズに奪われた海域を取り戻そうとしているだけだ!私たちと戦う必要はないじゃないか!」

ジャン・パール「お前たち同盟には二度と騙されないぞ!祖国はオレたちが守る!」

クリーブランド「だーかーら!誰もあんたたちの領土を占領するなんていってないじゃない!」

マサチューセッツ「黙ってて。話しても通じないよ。この子たちは」

ジャン・パール「お前は・・サウスダコダ級か。大洋の向こうの最強戦艦だって聞いたことがあるな。」

マサチューセッツ「タスクフォース34、サウスダコタ級三番艦。マサチューセッツ。名前が伝わってるのは軍艦として嬉しいけど、まあ沈めるね。役目もあるし、上陸する子たちを護衛するという役目が。」

ジャン・パール「信仰も信念もなく侵略してくる雑魚どもだ。痛めつけて何が悪い?」

マサチューセッツ「雑魚・・・?悪かったね。とても。じゃあこのぼくがーお前を、ギッタギタに砕いてやる。」

ジャン・パール「ふん。いい機会だ。お前という世界最強を倒せば、オレはリシュリュー姉を・・・!来い!リシュリュー型戦艦二番艦ージャン・パールが全力で相手してやる!!」

ジャン・パール&マサチューセッツ「大洋の向こうの「最強戦艦」いざ尋常に勝負!!!」

【光と影】

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レンジャー「ドーントレス、もう一回攻撃よ!」

マサチューセッツ「もういいよ。この子はもう、動けない」

ジャン・パール「動け!・・動け!!動けよ!!」

マサチューセッツ「・・・・」

ジャン・パール「なぜだ!なぜオレを完成させなかった!!なぜリシュリュー姉だけが!!」

マサチューセッツ「・・・二番砲塔、撃たなかったね。ぼくを相手に手を抜いた?」

ジャン・パール「・・・・」

 

 

ジャン・パールリシュリュー姉、オレたち別のドッグに移されることになったって聞いたけど、それは本当か!?」

リシュリュー「そうです。ええ・・・戦局が変わりました。安全のため・・・」

ジャン・パール「つまり逃げるってことか!?オレは絶対に認めないぞ!」

リシュリュー「上層部にも考えはあるのでしょう。まだ艦装が完成していないあなたは安全な場所で隠れなくては・・・」

ジャン・パール「なぜ戦わない!オレには主砲が一門あるし!それにリシュリュー姉もいる!連中を倒すには十分じゃないか!」

リシュリュー「・・・・」

ジャン・パール「まさか・・・他の勢力が・・・」

リシュリュー「状況は思っていたより複雑・・・命令に従ってください。あなたの装備が完全になったら、私のところに来て。ずっと待っていますから」

ジャン・パール「・・・。待っていろ。追い越してやる。いつか・・絶対にだ」

ジャン・パール「・・オレの兵装は最初から完全ではなかった。鉄血とあの勢力に挟み撃ちにされていた状況じゃあ、大型艦が一隻増えたところで敵に利用されるのがオチだ。最初からそうだった。鉄血の連中のように、セイレーンの力を得ようとしても、結局それも叶わないふん、国を守ろうとしたのに、国が割れる結果にしかならなかった。ずっと前にいる大切な人に追いつこうとするあまり、その人にも裏切られる。・・笑えない冗談だ。全く」

ー(ザザザ・・・)

レンジャー「本部より緊急連絡が・・・」

マサチューセッツ「鉄血の機動部隊、高速で南下中。全員戦闘用意」・・今?

ジャン・パール「安心しろ。連中の目的はお前らではない。むしろオレの仲間たちがこの海域の他の港にも配置されているから・・・もしや・・」

ー(ザザザ・・・)

「ヴィシア聖座に所属する全艦隊に告ぐ。本部より緊急連絡。ヴィシア聖座に所属するすべての軍艦はアズールレーンに合流せよ。ヴィシア聖座・勢力別解除・再現終了。汝らに大いなる父と聖霊の加護があらんこと」

マサチューセッツ「・・・・・・・・」

ジャン・パール「ふ、ふははははは!!」

レナウン「・・・武装を解除して、私たちに・・」

ジャン・パール「黙れ!ケビール港・・・ダンケルクたちのようなことを二度と起こさせるものか!」

ジャン・パール「くっ・・・!ヴィシア聖座旗艦ジャン・パールが全艦に告ぐ!ここは落ちた!異教徒たちは祖国に進出してくるだろう。鉄血や帝国の連中がオレたちを陥れようとしているだけでなく、本部までもが我々ヴィシア聖座を壊そうとしている!オレは絶対に、それは認めない!ケビール港・・ダンケルクたちが敵対していないにも関わらず、アズールレーンから攻撃された時点で、すでに答えは見えていた!そんな偽善者どもに、オレたちは絶対に従わない!ヴィシア聖座は今存亡の危機に直面しているー我々の周りには敵だらけだ。だからどうした!

 

命令を下す!全館、直ちに自沈せよ!ー定命あるものには死がある。汝悲しむことなかれよう。これぞ嘘偽りない輪廻の摂理。いつかは違う自分に目覚めるだろう。それでも神には感謝したいと思う。すばらしい国をくれてありがとう・・・と。この命を幸せにしてくれてありがとう。そして天国の海に迎えてくれてありがとう。この栄光がすべてのアイリスを継ぐものに伝わることを願おう。ヴィシア聖座。アイリスの国の正義・激情・愛情を表すものー「大いなる父と聖霊の加護があらんこと」ヴィシア・・・いいや・・アイリスの第二旗艦。ジャン・パール・・・」

マサチューセッツ「なんでこんなことを」

ジャン・パール「昔アイリスとロイヤルが盟約を結んでいてな。アイリスは決して鉄血と帝国に降りることはない・・・オレたちヴィシア聖座もアイリスの一部だから、道理を貫くまでだ」

レナウン「ジャン・パール・・・」

ジャン・パール「正直、お前たちが羨ましい。こんなに強い国を持って、こんなに強い大砲と船体が作れて・・・オレも・・これくらいできれば・・・きっと・・」

マサチューセッツ「楽しみにしているよ。戦いが終わったらあなたはきっと完成する。「そのときはまた正々堂々と戦おう」、とね」

ジャン・パール「ふん、お前らユニオンにこんな腐れ騎士様が言いそうなセリフがわかるかよ・・・」

マサチューセッツ「そう?カウボーイは言いそうだけど」

ジャン・パール「(オレが追い越したいやつがまた一人・・か。意外と・・似ているな・・・)おうよ・・・その日を楽しみにしているぞ・・・だがその前に・・・しばらく、休ませてくれ・・・」

マサチューセッツ「いいよ。アイリスと鉄血。そして「帝国」ぼくたちが、決着をつけてあげる」 

【聖女・出撃】

 

リシュリューカサブランカ・・・トゥーロン・・・悲劇は過ぎました。教国の騎士たちは信仰と誓いを守ろうと自己犠牲を選びました。犠牲は偉大なり、自由は偉大なり。敵が邪しき巨人ゴリアテのように、剣と槍の暴力で攻めて来るのであれば、聖人ダビデのように、万軍の主。偉大なるお方は御名をもって立ち向かうのみ!自由の力が目覚め、聖なる御旗の元に正義が集まり、この新しい時代で、私たちはきっと栄光を奪い返してみせよう!かの枢機卿から預かったこの「名前」、そしてこの緋き衣に誓って、すべての民に自由を!大いなる父と聖霊の加護があらんことを。自沈したはずのヴィシアの同胞をも救った指揮官に至高の祝福を授けようー」

フィルバン「「帝国」の小型艦隊を発見しました!旗艦に指示を仰ぎます!」

ル・トリオンファン「追撃戦はル・ファンタスク級の十八番ですわ。早く指示を!」

エミール・ベルタン「索敵範囲内の敵を追跡できたわ!攻撃指示お願い~!」

ジャンヌ・ダルク「はあ・・・はあ・・すみません、今追いつきました!では自由アイリス教国第二遊撃艦隊旗艦、ジャンヌ・ダルクより指示を伝えます!自由の名の元にー全艦、攻撃開始!」

【時系列の整理】

 今回異なる時系列の戦いが並行して行われており時系列がわかりにくいため、一度整理したいと思います。

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 そもそものヴィシアの立ち位置ですが、セイレーン側となった鉄血の侵攻に遭い抵抗するもアイリス本国は早々に降伏宣言。これによりヴィシアは鉄血の支配下に置かれており、レッドアクシズのように積極的にアズールレーン陣営に攻撃は仕掛けないものの、アズールレーンの味方もしない。直接セイレーンの支配下にないためレッドアクシズのように圧倒的な力を持っていないという国力はあったがなんともいえない立場になっていました。

 そして今回のイベントの始まりでフッド率いる艦隊がヴィシアに最終通告を通知。内容は「ヴィシアはアズールレーン側の勢力となること。これは最終通告であり拒否した場合は武力を持って無力化する」というものでした。これはアズールレーン本部の意思でありフッド自身は避けたかったようですが、ダンケルクはこれを拒否。フッドの想い虚しくダンケルクを無力化。

 落ち込むフッド達の下に入った放送はフッドが探していた戦艦のうちの一人、戦艦リシュリューがロイヤル本島より流したものであり、それはヴィシアの艦たちにセイレーンへの敵対宣言とアズールレーン陣営へ加わることを命令したものでした。これは現ヴィシアからの独立宣言を意味しており、ヴィシアが分裂しアイリス本国が光と影に分かれたことを意味します。これから同国陣営同士の争いが始まること

 ここまでが「教国再誕」となります。ここからは連合艦隊以降の話となりますが、時系列としては教国再誕と連合艦隊は時間に開きがあります。時間に関する描写がなかったので、てっきりフッドたちと同時期に展開している話と勘違いしていましたが、史実でのジャンパールとマサチューセッツの戦いは2年後ですし、ジャンパールの台詞もロイヤルの息がかかったリシュリューによる独立宣言により、残されたヴィシアの処遇を考えればしっくり来ます。ダンケルクたちがやられたフッドたちとの戦闘を「あの日」と言っていることからも過去のことであると伺えます。

 

   ユニオン艦隊がアイリス本国に入ろうとするも、ヴィシア艦隊はアズールレーンを敵として排除しようと攻撃。クリーブランドの説得にもダンケルクを沈められたことや、国を分割させる要因にも絡んだアズールレーン陣営を信じることは不可能と拒否。マサチューセッツとの戦闘に入ります。

  ジャン・パール敗北後ヴィシア本部はアズールレーンに降伏。アズールレーン本部はヴィシア艦隊を味方に引き入れるよう通告しますが、降伏を察知した鉄血艦隊がヴィシア艦を捕縛のために接近。しかしアイリスはロイヤル以外にはつかない盟約を過去に結んでいたため、鉄血に接収されるくらいなら自決を選べというジャン・パールの命令の元自沈しています。

 そしてリシュリューとともにヴィシアから独立した自由国アイリス所属の艦やアズールレーンに投稿することを選んだ艦たちがアイリス本国を奪還するために進んでいくというのが最後のシーンとなります。

【帝国とは?】

 ジャン・パールが語った「異教徒たちは祖国に進出してくるだろう。鉄血や帝国の連中がオレたちを陥れようとしているだけでなく、本部までもが我々ヴィシア聖座を壊そうとしている!」という帝国とは何なのか。これについては帝国という存在以上の情報はありませんが、重桜=日本、鉄血=ドイツで第二次世界大戦の構図を考えれば、帝国=イタリアとなるでしょう。

 

【なぜダンケルクは降伏しなかったのか】

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 鉄血に占拠されているはずのダンケルクはなぜ降伏してアズールレーン側につかなかったのか。アズールレーンにつけばセイレーンや鉄血は排除され独立を取り戻せるのに、と思えるかもしれませんが、そんなに簡単なものではありません。

 ロイヤルが来た当事のヴィシアの立ち位置というのは、鉄血に占拠こそされているもののアズールレーンとの戦いにはあまり動員されておらず、鉄血のように力は与えられていないが、鉄血や重桜のようにアズールレーンと正面きって戦ってはいない。中途半端な立ち位置といえばそれまでですが、どちらにも積極的に味方せず中立の立場を保てていました。ヴィシア周辺を警戒していたセイレーンはヴィシア艦隊がアズールレーン側に組しないよう監視するものとして配置されています。

 しかし今回ロイヤルが提示した条件は「アズールレーン陣営へ加わらないならば敵として排除する」というものでした。この条件を飲めば中立の立場は崩れ、セイレーンや鉄血は明確にヴィシアに攻撃を始めるでしょう。そうなれば占拠されたアイリス本国は戦場となり本土は荒廃。ダンケルクから見ればロイヤルは中立で戦わずに済んでいたのに脅迫して無理やり戦争に巻き込もうとする存在であり、決して味方と捉えられる存在ではありません。

 またあの状況でフッドに敵するかセイレーンと全面戦争となるか、どちらがアイリス本国にとって被害が少ないかを考えると、従わないなら全面戦争で滅ぼしてくる鉄血・セイレーンに対し、解放を謳っているロイヤルは少なくとも本国を滅ぼすなんてことはありません。そのためリシュリューが国を二裂させるなんて知らないあの段階では、本国への戦火の被害はまだアズールレーンを敵に回すほうが少なく、形上アズールレーンに反抗しセイレーンからの被害を免れるための苦肉の策と思われます。

 

 

 

 

 今回は複線の回収というよりも、より世界情勢が複雑になったイベントでした。今回は考察よりも文字起こしが非常に大変でした・・・帝国というワードが出てきた以上、イタリア関係の艦もいつか実装するかもしれません。