※注意
この記事ではイベント「凛冽なりし冬の王冠」ストーリーについてのネタバレを多数含みます。またここで語る内容は個人の考察であり、今後新たに実装されるストーリーによっては、今回語ることと相違が発生する場合がありますことをご了承ください。
アズールレーンにおいてストーリー上重要になる部分の一つ、なぜ鉄血・重桜勢はアズールレーンを裏切りレッドアクシズとなったのか。これについてはストーリーの根幹をなす部分でありましたが、序章におけるビスマルクの「力あるものだけが人類を救えるのよ、私たちはただ違う道を選んだだけ」という発言しか情報がないため、それ以上についてはわかっていませんでした。
しかし大型イベントで情報が少しずつ開示され、「凛冽なりし冬の王冠D」において、セイレーンは史実を知っていて、意図的に史実の戦争を再現していることが発覚しました。この事がわかったことで、鉄血・重桜勢がなぜアズールレーンを裏切り人類と敵対したのか、なぜそれが人類を救うことになるのかを考察したいと思います。
【そもそもの矛盾】
なぜ鉄血勢がアズールレーンを裏切りセイレーン側についたのか。「人類を救う」ことを理由に挙げていた以上、セイレーンから与えられた力により人類が滅ぶ未来を回避する、というのが当初の予想理由でした。
しかしセイレーンは史実を知っていて、意図的に史実の戦争を再現している、このことが今回のイベントで判明しました。
セイレーンが言う再現された戦争というのは第二次世界対戦であり、実際の歴史では日本・ドイツは敗戦国です。つまりこの戦争を再現するということは、鉄血・重桜陣営が負ける戦争を行うことに他なりません。
もしセイレーンの力を与えられた鉄血陣営たちが、勝利するifの可能性を実現することで新たな人類の形・可能性を作ろうとしているならまだわかりますが、セイレーンは史実を再現するために、意図的に与える戦力や力を制限しています。
鉄血陣営も自分たちの過去の歴史を知った上でセイレーンに加担しており、自分たちが負けるとわかっていながら再現された戦争に加担していることになります。
アズールレーン陣営を圧倒できる力を与えられながら、その実自分たちが滅びることが確定している戦争に加担している、これが矛盾でした。
【人類を守る道が違うという意味】
改めてなぜ鉄血勢は裏切ったのか。ここで注目すべきはビスマルクが序章で語った「道が違っただけ」という言葉の意味です。
アズールレーンの世界状況については、セイレーンという人類の敵に対抗するために組織されたのがアズールレーンとなり、ロイヤル・ユニオン属するアズールレーンが人類を救う方法というのが「人類の敵であるセイレーンを打ち倒す」です。
一方でセイレーンは自らを強大な敵として位置づけ、人類を戦わせることで人類の進化を促しています。鉄血の行動動機はこの二つを両立させる必要があり、人類を救うために人類の敵であるセイレーンに加担するという矛盾に満ちた行動をしていましたが、それが史実に基づいた再現戦争をしていることによりある説が浮上しました。
それは「セイレーンに力を与えられた強大な敵として人類に立ちはだかり、人類の進化のための踏み台となって打ち倒される」です。
【この説に至った経緯】
この説を説明するためにはまず、セイレーンの戦力について語る必要があります。セイレーンは光学兵器・駒となる敵を素体がある限りいくらでも作れるなど、技術・物量において圧倒的優位にたっています。
本来であればこの戦力差は人類が滅ぶには十分すぎるものですが、セイレーンの目的は人類の撲滅ではなく、再現戦争という実験を行うことで人類を進化させることであり、再現するのは人類史最後の大戦争となる第二次世界大戦。この結果はドイツ(鉄血)・日本(重桜)・イタリアの敗北であり、もちろんこの結果も再現することになります。
しかしアズールレーンが倒さなければならない敵はセイレーンの力を与えられ史実よりも強力になった鉄血・重桜陣営です。史実と同じ戦史を踏襲しながらも、強力になった敵を打ち倒した人類が史実の人類を凌駕する力をつけていることがセイレーンの目指す実験結果ではないかと考えています。
もうお分かりかもしれませんが、この実験を行うためにはドイツ・日本がアズールレーン(連合国)を裏切る必要があり、それこそが鉄血が裏切った理由となります。
自分たちがセイレーンの実験の駒となり、人類にとって倒されるべき敵として君臨することで人類は生きながらえることができ、もしかすればセイレーンすらも倒せるほどの力をつけるかもしれない。ビスマルクがグラーフに妄想と揶揄された願いはこのようなものかもしれません。
【鉄血のために行ったという言葉の意味】
実はこれですべての謎が解けたわけではなく、裏切った理由についてまだ謎が残っています。それは【鏡面海域調査作戦:昇格Ⅱ】にてビスマルクがティルピッツに対して語りかけていた以下のセリフです。
【鏡面海域調査作戦:昇格Ⅱ】
ティル「またこの夢・・・北欧の雪、荒れ狂う風・・・轟音がこだまする爆撃機のエンジン・・・爆発、浸水、そして・・水面のそこにある永遠闇・・・」
ビス「あなたなの・・・ティルピッツ・・私の妹・・・」
ティル「あなたは・・・?」
ビス「・・・ごめんなさい・・私のしたことを許して・・・」
ティル「ビスマルク・・・姉さん?そんな・・・私の記憶には・・記憶にはあなたは存在しないはず・・・」
ビス「ごめんなさい・・鉄血のためにこうするしかなかった・・・どうかわかってほしい・・・」
ビスマルクがセイレーン側についたことでティルピッツを含め鉄血はセイレーンの駒として戦わされ、そして散っていきました。ビスマルクの選択は人類はともかく、鉄血にとっては滅びの道以外の何物でもありません。それなのになぜ鉄血のためでもあったのか。
いくつか予測はできますが、こちらについてはビスマルク自身への情報が少ないため確証が得られていないのが現状です。
【重桜が裏切った理由は?】
ならば重桜も同じ理由でアズールレーンを裏切ったのかといわれると、まだはっきりとしない部分があります。過去の加賀の発言から重桜も他に選択肢がなかったようにも見受けられますが、史実の戦争を再現している鉄血に対し、重桜イベントであった紅染の来訪者は史実を再現したような内容ではなく、重桜自体も瑞鶴や三笠はセイレーン側についていなかったりと一枚岩でない状態のため、なぜ重桜全員がセイレーン側につかなくて済んだのかなど謎が多く、こちらは確定ができていない状況です。
【追記】
イベント「 墨染まりし鋼の桜」にて赤城・加賀がセイレーン側についた理由が判明しました。
【まとめ】
①セイレーンの再現戦争のためには鉄血・重桜の裏切りは必要だった。
②鉄血が裏切った理由はセイレーンの実験の駒になることで時間を稼ぎ、人類がセイレーンを倒せるほどの力を得るために犠牲になること
③重桜の裏切った理由は鉄血とは異なる可能性がある